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第13回 売上検収について

第13回 売上検収について

(1)検収書をもらえ!
決算時期になると、会社の偉い方よりこんな言葉が出ていませんか?「とりあえず検収書をもらえ!」確かに、「検収書」をもとに売上計上していますよね。
しかし、「検収書」がどうして大切なのでしょうか。
法人税法上では、収益の計上について「棚卸資産の販売による収益の額は、その引渡しがあった日の属する事業年度の益金の額に算入する。」(法人税法基本通達2-1-1)と規定しており、「引渡し時」が収益を計上するポイントであると定めています。さらに、「引渡し時」については、「棚卸資産の引渡しの日がいつであるかについては、例えば出荷した日、相手方が検収した日、相手方において使用収益ができることとなった日、検針等により販売数量を確認した日等当該棚卸資産の種類及び性質、その販売に係る契約の内容等に応じその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち法人が継続してその収益計上を行うこととしている日によるものとする。」(法人税法基本通達2-1-2)と規定しており、ここで、収益の計上ができる具体的な例として、出荷時、検収時、使用収益時(不動産など)、検針時という考え方が出てきます。
つまり、税法上、収益を計上できるのは、資産の「引渡し時」と決められており、その「引渡し時」とは、「検収が行われた日」ということになります。検収書はそれを書面で表わしているので、売上計上の動かぬ証拠となるわけですね。

(2)検収とはなんだ
そうなると、「検収」とは何なのでしょうか。ここが難しく、今回のテーマにもつながってくるのですが、一例をあげると、機能・性能、数量、価格・規格等が注文書の要求どおりであるか、納品されたものが正常に作動するのかなど確認することがそれにあたります。
開発契約書などに、開発内容、金額、納期等ともに、「検収」とは何かという定義が書かれていることが一般的です。
納品物が、注文書の要求どおりと確認できれば、「検収書」にサインをして、相手業者に返します。検収する対象物がソフトウェアの場合、納品後すぐに検収という訳にはいかず、要件定義書に書かれている内容が組み込まれているかテストを行うため一定の検収期間が設けられています。機械類も、試運転やテスト生産をするため、検収までに一定の期間が設けられていることが多く見られます。テストに合格すれば、晴れて「検収」です。
検収後は、基本的には大掛かりな作業は発生せず、あとは金銭の決済を待つのみとなります。「検収書」は、納品されたものが問題ないことを意思表示するものであり、開発、製造の段階から区切りをつける意味でも非常に大切なものです。

次回は、この「とりあえず検収書をもらえ!」という偉い方の言葉を、忠実に実行し、形だけの検収書を受領し、売上の早期計上という不適切な会計処理を行っていた上場企業の機械メーカーのP社の事例をご紹介したいと思います。

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