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第4回 架空在庫の計上

第4回 架空在庫の計上

今回のテーマは、架空在庫の計上です。架空在庫の計上は、架空売上と同様に、取引実態がないにもかかわらず、在庫を計上することです。なぜ、このような取引を行うのでしょうか。
本題に入る前に、すこし話が変わりますが、損益計算書の構造についてご説明したいと思います。
損益計算書は、主に利益の計算を行うことを目的として作られています。損益計算書の最初は、売上高から、売上原価を引いて、売上総利益が計算されます。この売上総利益がいわゆる「粗利」とよばれるものです。この売上総利益(粗利)が大きければ大きいほど儲かっていることになります。ここで出てきた項目は2つ。売上高と売上原価です。売上総利益を大きくしたい場合、売上高を大きくするか、売上原価を小さくするかのどちらかになります。
売上高を無理やり計上する方法は、第1回から第3回でご紹介しました。それでは売上原価を小さくするにはどうしたらよいか?ここからが今回の本題になります。
売上原価は、期首棚卸高+当期仕入高-期末棚卸高で計算されます。売上原価は小さいほど良いのですから、期末棚卸高の金額は、期首棚卸高と当期仕入高の合計額に近づくほど、都合がよくなります。そうです。そこで、架空在庫の登場となります。期末棚卸高に、架空在庫を計上することで、売上原価を小さくすることが出来てしまいます。
この期末棚卸高は、在庫の数×単価で計算されます。期末棚卸高を正しく計算しようと思えば、商品の受け払いの都度、数量、単価を帳簿上に記録する必要があります。そして決算期末、第二四半期末に、実地棚卸を行い、商品の評価単価を掛けて、期末棚卸高が決まってきます。帳簿上の数量と、実際の数量の差は差し引きます。
実地棚卸を行う際には、何が何個あったのか、棚卸原票とよばれる紙に記録することになっていますが、この棚卸原票の記載次第で利益が変わってきてしまいますので、棚卸原票の管理は慎重に行う必要があります。
また、商品の単価も、平均単価にするのか、最終仕入値段にするのかで、期末棚卸高も変わってきます。

次回は、実際に架空在庫の計上が行われた会社の事例を取り上げてみたいと思います。
監査法人から、棚卸金額に誤りのある可能性を指摘された量販店がありました。棚卸金額の再調査により、架空在庫が過大に計上されていることが判明しました。この会社に何が起っていたのでしょうか。

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